睡眠時無呼吸治療

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome=SAS)とは読んで字のごとく睡眠時に無呼吸になる病気です。無呼吸とは10秒以上の呼吸停止と定義され、この無呼吸が1時間に5回以上または7時間の睡眠の中で30回以上ある方は睡眠時無呼吸症候群と診断されます。


主な症状としては、いびき、昼間の眠気、熟睡感がない、起床時の頭痛などが挙げられます。この病気は生活習慣病と非常に密接な関係にあり、放置しておくと死につながるこもあります。電車のオーバーラン事故や車による交通事故の原因としてこの睡眠時無呼吸症候群が話題になっています。


睡眠時無呼吸症候群はしっかりと治療を行えば、無呼吸は改善され、生活習慣病や眠気などの症状もコントロールできます。最近、熟睡感がなかったり、昼間の眠気がつらかったりと心覚えがある方は気軽にご相談ください。


生活習慣病との関連性

生活習慣病との関連性

体組成計により骨量を推定します。必要な方はDXA法を行います。
血中・尿中NTX(Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド)を測定します。

必要な方は高感 度PTH(副甲状腺ホルモン)、オステオカルシン、Dpyr(デオキシピリジノリン)、1α, 25-(OH)2 ビタミンDを測定します。

治療法

呼吸器(シーパップ)による改善療法

睡眠時の呼吸を助けるCPAP(シーパップ)療法は、睡眠時無呼吸症候群の患者さんに極めて有効な治療法の一つで、現在では最も多くの患者さんに行われている治療法です。この治療法は何らかの原因で発生する気道閉塞に対して行う対処療法のひとつで、鼻マスクを利用して空気を送り込み、圧力をかけ、気道を閉じないようにします。現在では最も有効な治療法と考えられていて、睡眠時に気道が閉じなくなるため、酸素不足を解消でき睡眠の質を向上させることができます。

このシーパップ療法によって糖尿病、高血圧、肥満、高脂血症などの合併症を予防でき、シーパップ療法は使った翌朝から効果を実感できます。

生活習慣予防

睡眠時無呼吸症候群になる患者さんの中に肥満が原因の方が多く見受けられます。このような場合は減量することをおすすめします。食事制限のみの減量では効果が現れにくいので、定期的な運動を併せると効果的です。ウォーキングなどの有酸素運動は脂肪燃焼効果が高く、おすすめします。

また過度の喫煙や飲酒は睡眠時無呼吸を悪化させてしまうので、普段の生活習慣を見直して改善していきましょう。


うつ病治療

睡眠時無呼吸症候群により快適な睡眠を取ることができず、うつ病(精神疾患)を引き起こしてしまう患者さんがたまにおられます。カウンセリングや睡眠導入薬の服用などを行い、改善を図っていきます。気になる方は一度ご相談ください。


耳鼻科の紹介

睡眠時無呼吸症候群に対する手術療法は耳鼻科的手術がほとんどです。手術療法は鼻と口に大きく分けられます。のどを広げる手術や鼻づまり改善の手術を行ったりしますが、いずれの手術も必ずしも治療の効果を保障できるものではありませんので、事前にご相談ください。